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生きていますよ。ピンピンしています。あなたはお変わり無い様で。
『お疲れ様、だ。感謝してほしいね、アタシに』
有り難う御座います。
『……素直に言われるとてれちゃうなぁーアタシ。てれりんこ』
願掛けのお返しみたいなものですよ。……こうして無事なのは、私の力ではありませんから。
『聞いてやるよ。いってみなよ』
解っていた事ですよ。誰しも誰かに頼って生きている。誰にも頼らぬ生き方など、常人にはできない……そして私は凡骨だった。ただの、そのへんによくいる、女子中学生。よくよく解っています。
解っているつもりでしたね。
勘違いしていましたよ。頼ると言う事は任せると言う事、任せると言う事は、自らは何も出来ないと言う事。
信じる、という事は、不用意に使うべき重さの言葉ではありません。しかし、その一言でなければできぬ事もある。納得するべきは、その重さを常に背負うという覚悟でした。
信じる事。
頼る事。
信頼すると言う事。
はたしてそれは私が用いて相応しいのか。
『ゴースト・チェイサーかい』
この世で一番私が嫌いなこと、知っているでしょう。
『君にとっては名も知らぬ有象無象だぜ、妹ちゃん』
しかし同じ戦場に居ました。
『だから、なんだ。おまえなんかにどうにかできるほど、穴だらけの世界じゃないさ。けっきょくきみはそう考える事でいい気分になっているんだ。ご親戚の子の目の前で言ってみろよ、それを。足元をみろ』
否定をするつもりは在りません。私の性分です。
できる事をやった。全力を出した。それは、勿論だ。そこで足をとめたくは無い。
しかたがなかった、と言いたくない。
……足元ですか。見るべきところは、私じゃありませんでしたね。
『戦えたんだろう?』
こうしてピンピンしているのが不思議なぐらいですよ。
虚乃杜の人たちは、重傷ばかりでしたからね。瑪瑙さんには応援までしていただいて、感謝いたしませんと。
『ダベってるだけじゃなかったんやね君ら』
私の口からはなんとも。 …ああ、そういえばプールに行ってみましたよ。
『観客席ならしょっちゅういってんじゃん。中?』
中です。八重咲さんや文さん、霧降さんのチームにお邪魔しました。
『きみが二番目に嫌いな事ってなんだっけ』
趣味と実利は両立しないんですよ。
『あっそう……。なんにせよ、頑張るがいいさ。テキトーに。
おっとっと時間だ。次当たり、貰いモンがくると思うよ。
そいじゃ、きみに死と隣り合わせの日常があらんことを。バーイ』
『ハロー、妹。久しぶりー』
……あいや久しく。
『反応薄いねーどしたの』
まぁ。戦争ですから、ね。緊張もするというものでしょう。
『あそう。へえ。それとは別に忙しそうだったけど』
は?
『いやこっちの話だった。そういえば時代劇をやりにいったんだって?』
あ、はい。いささか準備不足にもほどがあり、ほかの方にご迷惑ではないのかと心配でしたが。
『そのワリには剣客商売とか読んでたよね。それアレなの? フリなの?』
なんのですか。ともあれどのような結果になっているのか楽しみではあります。
『(えー次の話題は)んで戦争だけど』
話題変換が唐突なうえ適当すぎませんか。そもそもここそんなに更新しないからというのは解りますけどもう少し風情というかそういうものをですね
『いや君そういうのはワタシの役割なんですけどセリフ取らないでくれないかおい』
(無視して)今回はメディックで参加したのですが。
ムウ。
『なんもやってないじゃん君。犬の話は嫌いだ猫の話をしようぐらい言えばいいのに』
……深く反省しています。
『あ、マジでへこんでんだ今回……』
何を言っても言い訳になりますからね。せめて現場で働きをしましょう。
『んで、当の現場だが。伊豆か』
伊豆ですね
『温泉だね』
いえ、知人の実家ですが
『マジで始めて知った。誰』
(無視して)さて。そろそろ、現地の方に向かいましょうか。……準備も十分。あとは、等しくみなに幸運があらんことを
『ワタシの分は?』
あなたに、言ってるのですよ。背後霊。たまには守護でもしてください
『手痛い冗句だ。オーケイ妹、君と皆の魂が悪意を凌駕せんことを』
さ、行って来ます
『行ってらっしゃい。君が、死と隣り合わせの青春を生き抜くことを願ってる。バーイ』
『ハロー、妹。元気かい?』
子供は風の子と言うでしょう。雪が降って庭駆け回る準備は完璧です。
『ああ子供っていう自覚はあるんだ……。そういえば君、こっちきてからずっと何読んでるんだい』
高瀬の倉にあった資料です。最近、また未開拓領域が見つかったようなので。
『なんで倉に領域って単語がつくんだよ。君んちにはダンジョンでもあるんかい』
ゴーストは出てきませんよ。下に広がっているのは確かですけども。
『あそう。へぇ。んでそれ面白いの?』
興味深いです。新大陸や暗黒大陸に関するものまで手広くやっていたようですし。飽きませんよ。
『見てるだけで眠くなってくるよアタシは。まるで異世界の文字だ』
そうですね、そうとも言えるかもしれません。これは世界結界後に記されたものです。私にとって、それは異世界と言えなくも無い。非常識、という立場にあっては、日常と言うのはファンタジーなのかもしれません。
『アイアムファンタジー』
お黙りなさい。まぁ、それはいいのです。非日常と日常の境目は、漠然としている。それをどう受け止めるかと言うのは、時々によって変わるでしょう。
気になるのは、なぜそういう境界ができたのか、ということなのですよ。
『ご先祖様がやったことに何故と問うのかい、若いの。それこそ、君の好きな言葉で言えば、考え方次第、だろう』
ですから、その考え方を考えているのです。何故、世界結界なるものを張ったのか。何故、来訪者を拒んだのか。何故、そのような事態に至ったのか。何故、世界はそういう状態であったのか。
私はそれが知りたい。どうしても知りたいのか、と言われれば言葉を濁すでしょう。しかし、それが濁す必要の無い言葉にとって必要かもしれないとあれば、私は憂鬱を感じずに進められる。
『ごめん寝てた。なんだって?』
今日は肉じゃがでも作りましょうか、と言いました。
『すばらしい! 美奈子さん、ぜひご同伴』
幽霊に口なし。私が美味しく糸こんにゃくを食べているのを、指をくわえてみてるがいいでしょう。
『ひどい。むごい。鬼だ。コイツから目上を敬う気概が感じられない』
目上だったんですか貴方? それはいい事を聞きました。
『おっとっとっとっと。そろそろ時間だ。じゃ、きみに死と隣り合わせの青春があらんことを。バ-イ』
……貴方ですか。寒いんですから話しかけないでください。あと勝手に妹と呼ばないでください。
『妹は妹だからしかたあんめぇ。それより、どう? これ』
これ、とは? ……ああ……なんです、公開プレイですか? 私、そういう趣味は無いんですけども。
『いや君一応お嬢様キャラなんだからそういう下向きの発言止めようよ』
そう感じる人が感じておけばよいのです。
私は高瀬・美奈子。何にも恥じることなく、どうどうと喋ればいい。それが、私です。自分でそう決めた。貴方に口出しされて変えるような、そんなヤワな心構えでは、いちいち息をするのも考えなければならないでしょう。そういう事は確かに重要かもしれませんが、それを考えるのは私がそうしたいからするのであって、貴方が言うからではありません。私は、過去、現在、未来、高瀬・美奈子です。そうであろうとする今、その姿勢を違えることは私自身に反する。媚びぬ引かぬ省みぬ。
『反省はしろよ反省は。きみ大概空気読めて無いんだから』
ふふふ痛いところをつきますね。冗談です。学ぶべきところを学ばないでは、成長を止めることと同義ですからね。
『成長してるぅ? 妹』
……解りません。貴方の囁きが聞こえたあの日から、自分が如何様に進んだのかなど。まだ振り返ることなどできませんよ。
『長い付き合いだ。アタシには手に取るようにわかる。だけど、ぜってー教えてあげない』
安心しましたよ。貴方ほど信用ならない存在も珍しい。
そう、久方ぶりで、忘れていました。明けましておめでとう御座います。
『ハッピーニューイヤー、愛する妹。
……ああ、時間だ。じゃ、きみに死と隣り合わせの青春があらんことを。バーイ』